飯豊山
百名山の1つで新潟、山形、福島の三県にまたがる山です。
はっきり申し上げて穴場とは言えない程有名な山ではありますが紹介させていただきます。
日本百名山の著者深田久弥さんも「その主脈の峰々がいずれも堂々と独立していてまるで一城の主のよう」と表すよう、広大で山深い山地です。
いくつかの山が集まっていますが、百名山に指定されている飯豊山の標高は2,105メートルとなっています。
東北の山らしいとても牧歌的で北アルプスの中心部にもにも引けを取らないのどかで美しい山だと思います。
初夏は、イイデリンドウなどの固有種を始めとする美しい高山植物をそこいらで眺めることができ、
晩夏には紅葉したきれいな山を眺めることができます。
とても山深い場所ですが、1泊でそこまで無理なく楽しむことができます。
トレランをやる方などは日帰りでもピストンすることが可能のようです。
おすすめの理由
人が少ない
都会の喧騒から逃れるために山に向かうのに、その山が人ばかりだと嫌だと考える方は多いと思います。
私もその一人です。
飯豊山は里山ののように人が少ないというわけではありませんが、北アルプスなどに比べると格段に人は少ないと思います。
冒頭にも記載したように山の美しさ雄大さでは私は北アルプスにも引けを取らないと思います。
にもかかわらず北アルプスほど人が多くないのは、東北という位置によるるものだと思います。
そこまで遠くない(関東圏からの場合)
実際は遠いです。
しかし考えているよりかは遠くないかもしれません。
私の住んでいる横浜からだと北アルプスに行くのとあまり変わらない気がします。
槍ヶ岳や双六岳などの登山口として利用される新穂高温泉と飯豊山の登山口で比べると30分ほどしか変わりません。
距離は遠いですが、広くて空いている東北道を行くので楽な印象です。
また、中央道で必ず捕まる上りの渋滞も少ないです。
山小屋が綺麗
正確に言うとトイレですね。
山小屋はそこそこですがトイレはとても綺麗です。
飯豊山にテント泊する場合、切合小屋か元山小屋に泊まることが多いと思いますが、
特に切合小屋のトイレはとても綺麗に管理されているので女性でも安心して使用できると思います。
イマイチなところ
つらい
山はどこも辛いですがこの山もご多分にもれず辛いです(笑)
一般的な山と同様に最初は森の中の急登で高度を上げていきます。
稜線上に出ても尾根沿いに山を超えて行くので上り下りを繰り返すのでだいぶ辛いです。
しかしながら登山というものは基本的に辛さを伴うものだとも思いますので、そこも楽しみましょう。
おすすめの季節
初夏
初夏に当たる7月頭くらいには高山植物が咲き乱れる美しいお花畑をみることができます。
特に固有種のイイデリンドウはとても青くキレイな花なので是非探してみてください。
おそらく長く見られる花ではありません。
その年の気候にもよると思いますが7月後半から8月前半にかけてが見頃になると思います。
秋
9月末から10月にかけては紅葉が見頃になります。
広葉樹が多い山ですのでとても綺麗に色づいた山を見ることができるでしょう。
ただ、10月くらいから雪が降ることもあるので防寒対策はしっかりとしたほうが良いでしょう。
おすすめのコース
ここでは、1泊のテント泊を想定して御沢野営場からのピストンのコースを紹介させていただきます。
コースタイムは山と高原地図だと17時間となっています。
日帰りだと相当な体力と技術が必要になると思いますので1泊するのをおすすめいたします。
登山口
福島県喜多方市の御沢野営場になります。
駐車場は結構広くて、50台ほど停められると思います。
また、キャンプ場にもなっていて近くを川が流れているとても良い環境です。
トイレもあります。
ただ、とても残念なことに自動販売機がないので下山後に即コーラを楽しむことができません。
地蔵水場
地蔵水場辺りまではずっと樹林帯の道で高度を上げていきます。
途中下十五里、中十五里、上十五里と30分おき位で休憩ポイントがあります。
ただ夏場は蚊がいるので気をつけましょう。
地蔵水場の湧き水は冷たくてとても美味しいです。ここで水分補給をするのが良いでしょう。
三国小屋まで
地蔵水場の先の分岐から三国小屋までは、岩稜帯で鎖場などやや急で危険な箇所があります。
ストックを使用している場合は最初の鎖場でしまったほうが良いと思います。
小屋にはとても優しい管理人の方がいらっしゃいます。山の様子やどこまで歩いたほうが良いかなど気さくに答えて下さいます。
休憩は小屋の裏が日陰になっているのでおすすめです。
これから歩いていく道を確認しながら一息付きましょう。
切合小屋まで
きりあわせと読みます。
おそらくここの間が一番きついと思います。
三国岳から切合小屋まで、いくつかのピークを登り返すように超えていきます。
日陰もないので晴れた夏場は日差しにやられることでしょう。私は実際にやられました。
それを超えて目にしたお花畑にはとても感動することでしょう。
テントを張る場合はこの切合小屋か飯豊山直下の本山小屋になります。
自分の体力と相談して決めましょう。
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飯豊山山頂まで
飯豊山山頂まで切合小屋から2時間20分とありますがそこまで大変な感じはしません。
1日目に切合小屋に泊まっても、2日目の朝に登って帰ってくることは全然可能です。
飯豊山に登ると山深いことがよく分かる雄大な景色を見ることができます。
そして、この山で一番美しく歩くべきなのは、飯豊山から大日岳につながる稜線だと思います。
可能な人は2泊にして大日岳まで行くことをオススメします。
間違いなく最高の稜線歩きができることでしょう。
まとめ
今回はおすすめの山として飯豊山のことを書かせていただきました。
百名山だけどもそこまで人が多くなく深い山の奥にいることを感じられる素晴らしい山だと思います。
テントを背負ってガッツリ登りたい人は是非行ってみて下さい。
ただ、最近熊の目撃情報が多いので一人で歩く場合は鈴など対策していった方が良いかもしれません。