革靴を長く大事に10年以上履き続ける方法【永久保存版】

革靴を長く大事に10年以上履き続ける方法【永久保存版】

物を大事にする人は全世界共通で、製作者への敬意や感謝の気持ち、自制心をしっかり持っている人と思われています。イギリスのチャールズ皇太子がその中の有名な1人で、チ40年以上同じジョンロブを修理しながら大事に履いており、その物持ちの良さから、全世界からリスペクトされています。

チャールズ皇太子を見習い、革靴を長持ちさせる方法をご紹介します。長持ちさせる方法はピンからキリまで色々な方法があり、時間、労力、費用をかければ、いくらでも出来ます。

今回ご紹介する方法は、最低限の時間、労力、費用で、最大限長持ちさせる方法です。

長持ちする革靴を選んで購入する

長持ちする革靴選びで最も大事なのは、製法です。必ずグッドイヤーウェルテッド製法の革靴を購入してください。

グッドイヤーウェルテッド製法の靴を選ぶ

グッドイヤーウェルテッド製法は、本体(アッパー)の端と革靴を縫い付けて接着しています。そのため、修理の際は糸を切ってソールをはずし、新しいソールを縫い付けることでソール交換可能です。

グッドイヤーウェルテッド製法を見分ける方法としては、一番は定員さんに聞いてください。自分で判別する必要がある場合は、グッドイヤーウェルテッド製法は先ほど説明したとおり、糸で縫いつけを行っているため、靴の底(裏側)に糸が見えます。ただし、5万円以上する超高級革靴は、グッドイヤーウェルテッド製法でも、靴底の糸を隠すように縫い合わせているので、靴の底に糸は出ていません。

ブランドとしては、スコッチグレイン、ユニオンインペリアル、シェットランドフォックス、ジャランスリワヤなどで、グッドイヤーウェルテッド製法の靴を販売しています。リーガルでもハイグレードラインはグッドイヤーウェルテッド製法の靴もあります。

類似製法として、ハンドソーンウェルテッド製法という製法がありますが、こちらの製法でも問題ありません。ほとんどグッドイヤーウェルテッド製法と同様で、グッドイヤーウェルテッド製法が機械縫いなのにたいし、ハンドソーンウェルテッド製法は手縫いです。

その他の製法のご紹介

マッケイ製法

こちらも本体とソールを縫い付ける製法ではありますが、オールソール交換が2、3回しかできないため、お勧めできません。

セメント製法

本体とソールを接着剤で付ける製法です。2万円以下の革靴は大体この製法です。接着剤で固めているだけのため、オールソール交換は基本的にできません。そのため、長く履くためにはこの製法の革靴の購入はお勧めできません。

アフターサービスのしっかりしたメーカーを選ぶ

アフターサービスはメンテナンス方法によっては、必要ありません。ミスターミニットやRiatさんのような街の靴修理業者さんで十分という方も多いと思います。

しかし、スコッチグレインというメーカーのアフターサービスがあまりにも優秀なため、今回紹介させていただきます。

スコッチグレインは匠ジャパンというスコッチグレインを修理するための専門会社があります。すべての修理をスコッチグレインのオリジナル部品で修理してくれます。また、修理費用が非常に安く、大手修理業者の価格と同等かそれ以下です。

長く大事に履くためには、修理業者の選定は非常に重要なのですが、スコッチグレインの場合はその品質、価格が申し分ないため、修理業者の選定に迷う必要がないため、お勧めできます。

定期的にメンテナンスを行う

メンテナンス方法は革靴の愛好家の方々の中でも様々です。今回ご紹介するメンテナンス方法は、筆者が様々なメンテナンス方法を試してみて、最低限のコストで最大限に長持ちさせる方法です。より良い方法があると思いますが、あくまで参考にして自分自身のやり方を見つけていただけると幸いです。

初回のみ

ヴィンテージスチール+ハーフラバーソールを付ける

購入直後に修理業者に出して、ヴィンテージスチールとハーフラバーソールを付けるのがオススメです。(ハーフラバーソールは、レザーソールの場合のみです。)オールソール交換の回数を大幅に減らすことができます。そして、何よりヴィンテージスチールを付けた革靴は非常に見た目がよくなります。

オススメの修理業者さんは、都内にお住まいの方は、39磨きさん、TokyoPolishさん、関西の方はクツショウテンさんです。

シューキーパー(シューツリー)を買う

靴1足ごとに、シューキーパーを1つ用意してください。靴の型くずれを防ぐことが出来るだけでなく、湿気を取り、メンテナンスが容易になります。できれば、購入した革靴のブランドに合わせて購入するのが良いですが、アマゾンで2,000円程度のものでも十分です。

週1回(ブラッシング)

・履いた直後に豚毛ブラシでブラッシングしてください。傷が目立つ場合は少しクリームを塗ってからブラッシングをしてあげると、傷が消えます。

・化学繊維で軽く拭いてください。さっと拭くとブラッシングした時より輝きが増します。

半年に1回(オーバーホール)

・馬毛ブラシで、ブラッシングして、ホコリを落としてください。

・ステインリムーバー(Mモウブレイ)を布に取り、全体を拭いて古いクリームを落としてください。

・乳化性クリームを布に取り、全体を拭いてクリームを全体になじませてください。(クリームはサフィールがオススメです。)

・豚毛ブラシで全体をブラッシングしてください。

・化学繊維で軽く拭いてください。

2年に1回(修理に出す)

・ヒールがすり減っている場合はヒールを取り替えてください。

・ハーフラバーソールが痛んでいる場合、ハーフラバーソールを貼り直してください。

・靴ひもが痛んでいる場合、靴ひもを交換してください。(靴ひもはさのはたくつひもがおすすめです。)

5年に1回(オールソール交換)

・ソール自体が痛んでいる場合、オールソール交換をしてください。※オールソール交換は修理業者さんに交換要否を確認するのが良いです。

2日連続で同じ革靴を履かない

1日靴を履くと人間は足にコップ一杯分の汗をかくといわれています。革靴を長持ちさせるために湿気は大敵です。湿気は革をカビさせたり、劣化を早めます。革靴1日履いた場合は、必ず1日以上休ませてください。靴に余裕があれば、2日以上休ませて、下駄箱に乾燥剤などをいれておくと、よい長持ちさせることが可能です。

1番のオススメは革靴を7足用意することです。

多くの方は革靴は平日の5日間のみ履くと思います。月曜、火曜、水曜、木曜、金曜の5日間で、別の革靴を履くことで、1度履いた後、1週間休ませることができます。また、残りの2足はヒール交換や、オールソール交換などで修理業者に出すことが可能です。

 

革靴をカスタマイズする

同じ革靴を何年も履いていると、愛着が湧いてくるのはもちろんですが、飽きてしまうというのも事実です。新しいかっこいい製品をみてしまうと、買い替えたくなってしまいますし、代わり映えのない足下に変化を求めてしまうこともあると思います。そんな時は以下のようなカスタマイズがオススメです。

靴ひもを変更する

靴ひもを変えるだけでも、靴の装いはだいぶ変わります。丸紐を平紐に変えれば、よりドレッシーになりますし、蠟引き紐にすれば高級感も出すことができます。一番のオススメは「紗乃織靴紐(さのはたくつひも)」の蠟引き、平紐です。最高級の靴ひもにもかかわらず、1,000円強で購入可能ですのでオススメです。アマゾンや楽天意外でも、東急ハンズや百貨店などでも購入可能です。

チャールズパッチ

チャールズ皇太子が革靴に穴があいた際に修理する方法として有名なパッチです。穴があいた箇所に同種の革をあてて縫い付ける修理方法なのですが、大きな傷や補強のためにチャールズパッチをあててみるのも靴の装いが大きく変わり、良いと思います。ただし、チャールズパッチは、修理業者によってお値段は様々ですが、1万円以上かかる場合がほとんどですので、問題発生ベースでパッチをあてることをお勧めします。

 

オススメの革靴修理業者さん

革靴修理業者さんは大手の業者さんでも結局は職人さんの腕次第になりますので、業者で選ぶというより、同じところに出し続けるのが一番良いと思います。家の近くや、最寄りの駅にあるところで何店舗か利用してみて、気に入ったところを選ぶのが良いと思います。

全国展開している業者よりも安くて高品質という意味でオススメできる業者さんは以下です。お近くにお住まいの方はりようしてみてください。

・39磨き(代々木)

・TokyoPolish (有楽町)

・クツショウテン(大阪)

customizeカテゴリの最新記事