畦ヶ丸
丹沢山系の標高1292メートルの山です。
檜洞丸と同じ西丹沢にあたる山で、あまり有名ではありませんが大きな滝を見れたりキレイな清流の脇を歩くことができるとても気持ちのよい山です。
おすすめの理由
首都圏から近い
丹沢のために首都圏から近いです。
東名高速の大井松田インターから車で30分程で登山口まで到着することができます。
首都圏にお住まいの方で気分転換に山にでも行きたいが、長野まで行くのはちょっとという方にぴったりです。
マイナーな山のため駐車場も空いていて止められないなんてこともありません。
車を停めるために朝早く出る必要がないのも嬉しい点ですね。
また、マイカーが無くても電車とバスで登山口まで行くことも可能です。
朝5時に起きて2時間で登山口まで行ってお昼に帰ってきて午後はゆっくりする。
そんな事のできる山になっています。
人が少ない
丹沢の中でもマイナーな山のため、登山者が少ないです。
都会の喧騒を逃れてゆっくりしたい方にピッタリでしょう。
植物好きの方におすすめ
川に沿った登山道を歩いていくため植物を沢山見ることができます。
アクアリウムやパルダリウムが好きな方はレイアウトのイメージを掻き立てられること必至なので特におすすめできます。
特に苔は素晴らしく、苔好きの人には登山をしつつフィールドワークとして楽しめるでしょう。
素晴らしい状態のシノブ、コツボなど様々な苔を観察することができます。
コウヤノマンネングサの群生なんてこの山以外であまり見たことがありません。
道中も楽しめる山だと思います。
季節によってシロヤシオやミツバツツジなどの美しい花を見ることもできます。
滝によるマイナスイオンを感じられる
キレイな清流の脇を長く歩けること、そして大小様々な滝を見ることができます。
特に本棚という落差70メートルもある大きな迫力のある滝を真下から見ることができます。
マイナスイオンを浴びてリフレッシュしましょう。
おすすめの季節
雪もそこまでは多くないので、一年中楽しめますが冬季以外の4~11月がオススメです。
緑のキレイな苔を楽しむことができます。
特に5月頃にはシロヤシオの花を楽しむことができます。
ただ、丹沢はここのところヤマビルが出るようになっています。
西丹沢ではあまり見ませんが夏は注意したほうが良いかもしれません。
おすすめのルート
畦ヶ丸に登る有名なルートは西丹沢ビジターセンターから畦ヶ丸山頂までピストンするルートだと思います。
しかし私は東海道自然歩道に沿って歩く、箒杉からぐるっと一周する所要時間6時間位のコースをオススメします。
このルートだと畦ヶ丸の魅力を余すこと無く体感できるでしょう。
登山になれている方なら休憩入れても5時間かからないと思います。
ルートは時計回りに回るようにしましょう。最後の西丹沢ビジターセンターからの車道部分が下りになるので楽です。
実際の山行
スタートは箒杉公園駐車場
箒杉公園駐車場をスタートとします。
西丹沢ビジターセンターへ向かって車を走らせていると箒杉と名前の付いた樹齢2000年の大きな杉があります。
その杉の少し先に無料の駐車場があります。
箒杉も国の天然記念物に指定され全国名木百選に選ばれていますので見ることをおすすめします。
登山口
登山口は駐車場から進んで大滝橋を渡足り終えたところを右手に入ったところになります。
大滝橋は新箒沢トンネルを抜けてすぐになります。駐車場から歩いた場合トンネルは一つしか無いのですぐわかると思います。
地図でいうと以下場所になります。
登山道
畦ヶ丸と東海自然歩道の案内にしたがって最初は川の横を通る林道を上っていき、途中から山道に入ります。
親切な案内板があるので迷うことはないでしょう。
ピンクリボンを見失わないように苔や川を見ながら進みましょう。
冬以外は生き生きとした苔を楽しむことができます。
途中何度も渡渉しながら登っていきますが木で作られた丸木橋が掛けられているので問題ありません。
ただ注意していただきたいのは、大雨の日は橋が流されないように陸側にあげられていて橋がかけられていないことがあります。
その場合は川の石の上を渡っていく必要がありますので転ばないように注意しましょう。
結構川の流れは急です。
私は台風以外の嵐の翌日によく山に行きます。悪天の翌日は台風一過のようになり空気が澄んでいて景色がよく見えることが多いからです。
そのため橋がかかっていない場面によく遭遇します。登山道に渡渉のある山に行く場合は注意しましょう。
特に台風の後は登山口までの道が土砂崩れで通れなくなっていたり、登山道も地盤が緩み落石の恐れがありますのでやめておいたほうが良いと思います。
キレイな苔を眺めながら歩いて行くと一軒屋避難小屋があり、この辺から道が急になっていきます。
特に頂上にあたりは急登です。
標高を稼げているとプラスに考え頑張りましょう。
大滝橋側から登るルートの良いところに枝には隠れていますが富士山を眺めながら登れるという点もあります。
西丹沢から見る富士山は大きくきれいに見えるのでおすすめです。
急登を登りきって、畦ヶ丸の避難小屋を過ぎると頂上です。
眺望はあまりありませんがそこそこ広い山頂です。端の方まで行けば南アルプスや奥多摩なども見ることができます。
お昼ごはんでも食べて休憩しましょう。
ここから下りになります、登山口の方に戻らずに西沢出合方面へ足を進めていきましょう。
周りの景色を見ながら気持ちのいい稜線を歩いた後は、登山道をひたすら下ります。
こんなツル植物山で初めて見ました。私のパルダリウム魂が触発されたのは言うまでもありません。
熱帯ジャングルフリークですが、こうやって登山をしていると日本の植物も良いなと思います。
登山道を1時間位下ると写真のような橋のかかった川(本棚沢)にぶつかります。
この橋を渡ったところに下のような案内板があります。
ゴールは西沢出合方面ですが、案内板の本棚の方向に川沿いを10分程進むと滝を見ることができます。
滝までの道の途中はこれまた植物、苔が素晴らしいです。
本棚の滝は川を渡れば滝壺付近まで行くことができます。
高さ70メートルもある滝なのでとても迫力があります。
寄り道になりますがぜひ見ておくことをおすすめします。
あとは西沢出合へ向かいましょう。
途中川が広くなり渡渉ポイントもわからなくなる場所があるので、ピンクリボンを見失わないように気をつけて下さい。
堤防にぶつかった場合は堤防横に付いている階段から抜けることができます。
沢沿いを下っていると向かい側に檜洞丸を眺めることができます。雪をかぶっている季節だと上高地の様にキレイです。
吊橋を渡れば西丹沢ビジターセンターに到着です。
西丹沢ビジターセンターは檜洞丸の登山口でもあるので駐車場はいつも車でいっぱいなので、ここに車を停めたい場合は朝早く到着することをおすすめします。
残念ながら箒杉公園の駐車場まではまだ車道を1.5キロ程歩かなければなりません、諦めて音楽でも聞きながら進みましょう。緩い下り道なので30分も歩けばゴールの駐車場に戻って来ることができます。
トレランシューズを履いていると車道も歩きやすくてオススメですよ。
クールダウンにジョギングできます。
あと個人的に残念な点として西丹沢ビジターセンターの自販機にはコーラが売っていません。
下山後はコーラ教の私は悲しいです。
まとめ
人気の丹沢エリアの山ですがマイナーなため静かでとても良い山です。
自然の中でリフレッシュしたい人、苔が好きな人、近場でトレーニングしたい人などにぴったりだと思います。
山を登ったこと無い方やお子さんをお連れの方などは、西丹沢ビジターセンターから本棚という大滝までを往復するのも良いかもしれません。
1:30位で往復できて滝を見ることができます。
必ず地図を持って道迷いや川を渡る時に落ちないように気をつけましょう。
スマホアプリの山と高原地図アプリはGPSで自分の位置が分かるのでおすすめです。
auスマートパスに入っている方は全ての地図を無料でダウンロードできるので利用してみて下さい。
私は北アルプスや百名山など有名な山にも良く行きますが、こういった静かでマイナーな山も好きです。
今後も穴場のおすすめ登山ルートを紹介していこうと思います。