アグラオネマとは
東南アジアなど熱帯に生息するサトイモ科の植物です。
とても多くの種類があり、白や緑の葉っぱの模様がとても美しく人気の植物です。耐陰性も強く室内でインテリアとして楽しめる植物です。
暗い部屋の差し色として非常に格好の良いインテリアプランツと言えるでしょう。
近年プラントハンターの方々が現地で採集したマニアックな固有種が人気になりマニアの間で高値で取引されている種類もあります。
出典「園芸ネットプラス」
特徴
インド、東南アジア、中国南部等温暖な樹林帯の沼地や川沿いに生息するサトイモ科の植物。
観葉植物として品種改良された種類も多く、花というよりはその美しい葉っぱを見て楽しみます。緑色だけではなくピンクの模様が入った種類もあります。東南アジアでは特にメジャーな植物らしく品種改良されたものを合わせると100種類を超えます。日本の湿地で見られる水芭蕉も非常に遠い親戚にあたります。
映画「レオン」で主人公のレオンが大切に愛でていたハードボイルドな植物でもあります。
基本的には鉢植えで管理しますが苔玉やハイドロカルチャーにも適した種類になります。
種類
アグラオネマ マリア
園芸用に品種改良されたオーソドックスな種類。濃いグリーンとシルバーの斑模様の葉っぱで、上に向かって育つ印象のある種類です。
出典「LAND PLANTS」
アグラオネマ シルバークイーン
こちらも品種改良された種類。マリアに比べて葉っぱが細く、茎も少し細いため広がって育つ印象です。
一番出回っている種類であり、丈夫で育てやすく安価な入門としてオススメの種類になります。
安価といえどシルバーの部分が広い種類もあり決して侮ることのできない美しさがあります。
ちなみにですが、私はこの種類を愛でています。
出典「LAND PLANTS」
アグラオネマ カーティシー
この種類が映画レオンに出てきたとされる品種。シルバークイーンに似ており見分けが付きにくい。しかし価格がこちらのほうが
色は濃いグリーンと白でシルバークイーンに比べはっきりと矢羽根状の模様が出る印象。
これに限らずアグラオネマの種類は厳密に判断することが難しく、ホームセンターでも間違った名前で売られているものが多いです。
出典「花育通販」
アグラオネマ ピクタム
ここ10年くらいで流行った東南アジアで現地採取された株になります。マニアの間で流行り始めたアグラオネマになります。現地採取されたものを増やして売られています。アクアリウムショップや通販、また植物の販促イベントでの入手になります。
他にもトリカラー、アンダマン、エウレカ、ニルバーシュなど高値で取引されていますが、迷彩柄や緑、黄緑、白のバランスの美しい葉っぱはなんとも言い表せない模様で人気になるのもうなずける種類です。
しかしながら飼育がとても難しく上級者向けの種類になります。
出典「SEEDS PLAT会社」
育て方
基本的には鉢植えでの管理になります。
しかしもともと湿地帯のような湿潤な場所に自生していた植物ですので、苔玉やハイドロカルチャーでの管理にも適しています。
シルバークインのような強い種類ですと、水槽や水差しでも発根してきます。
鉢植え
水はけの良い保水力の高い用土で育てましょう。
赤玉土、ピートモス、鹿沼土、水苔等をブレンドして育てていますが、市販の観葉植物の土で何ら問題ありません。
気に入った植木鉢に植え込み部屋に飾って上げましょう。
苔玉
もともと盆栽にも用いられていた手法で、赤土やけと土などを混ぜてこねて丸い形にした後周りに苔を貼り付けた玉の中で植物を育てる方法です。
周りに貼り付ける苔は丈夫なハイゴケが向いています。作り方も材料はネットやホームセンターで入手でき難しくありません。
出典「APOA」
ハイドロカルチャー
ハイドロボールという人工の軽石のような土を利用して管理する方法です。
水のみで育てるため非常に清潔感があります。ハイドロボールには養分がないため時折液肥を与えたりする必要はあります。
出典「タノシミドリ」
水やり
アグラオネマは湿潤な環境を好む植物です。そのため夏場は土が乾ききる前にたっぷり水をあげます。
また、霧吹きなどで葉っぱに水をかけてあげることも重要です。これにより葉っぱのホコリやカイガラムシ等の害虫も予防することができます。
冬場は成長が遅くなりますので、水は少なめで問題ありません。根腐れの可能性も出てくるので注意が必要です。暖房の効いた室内での管理は土の表面は乾いていても土中は水分を含んでいるということがあります。土表面が乾いた数日後に上げるくらいで良いと思います。鉢の重さなどでうまく感じ取ってあげましょう。
光
明るい日陰で管理しましょう。直射日光が当たると日焼けを起こしてしまいます。室内で管理するのが良いと思います。しかしいくら耐陰性が強いと言ってもトイレなどのずっと暗い場所では管理はできないでしょう。リビングや寝室のレース越しの窓辺などにおいて管理しましょう。
温度
熱帯の植物ですので温度には注意が必要です。冬場でも10℃を下回らないようにしてあげましょう。
室内ならば問題ないと思いますが、もし下回るのであれば何か保温する方法を考えたほうが良いかもしれません。
私は品種改良種のシルバークイーンを室内管理ていますが、温度に関しては特に何もしていません。
ただ、現地から持ち込みの種類は温室などの管理が必要になりますので注意しましょう。
施肥
あまり必要ないように思います。もし施肥する場合は緩効性のものにしましょう。
株分け
アグラオネマはサトイモ科の植物なので株分けで増やすことができます。
根っこの大本にあたる芋の部分が大きく成長し芽を出していくので分けて増やすことができます。
もし株分けするときは温かい夏場にしましょう。株分けに限らず、植物は変化を加えられると非常にストレスが掛かります。
何か変化を与えるときは状態の戻しやすい温かい季節に行いましょう。
オススメの購入場所
ホームセンター、園芸店で購入
品種改良された園芸用品種は植物に力を入れたホームセンターで手に入れることができます。
実際に葉っぱの模様や大きさを自分の目で見て選ぶことができるのでおすすめです。
やはり植物は自分の目で見て買うのが一番です。相棒として愛着を持って育てましょう。
オススメのお店
私の住んでいる横浜周辺になりますがいくつか紹介します。
コーナン港北インター店
とても大きな園芸館があります。珍しい種類の植物もおいてあるのでおすすめです。
ヨネヤマプランテイション 本店
こちらにもたくさんの珍しい植物が売っています。鉢などの種類も豊富です。
また、アクアリウムも併設しているので水草も手に入ります。私のアグラオネマはここで購入させていただきました。
ネットショッピングで購入
ピクタム、アンダマンなどの流行りの種類は限られたアクアリウムショップや植物販促イベントで購入することができます。
また、インターネットオークションでも入手できますが、偽物も出回っているようなので自己責任でお願いします。
植物イベント
販促イベントは日本各地の植物マニアが集まります。出回る数が少ないので並びなども発生し戦場のようになっている場合もあるようです。
天下一植物界
京セラドームで開催された熱帯植物の販促イベント。基本的にこの手のイベントは入場料がかかりますが、三段階の時間設定で無料の自由入場もできるようなので、熱帯植物に興味のある方は様子を見に行くのも良いかもしれません。
BORDER BREAK
天下一植物界の前身のイベント。こちらも大阪で開催されていて熱帯植物やエキゾチックプラントを世に知らしめたイベントです。
有名な植物探検家長谷圭佑さんの開催していたイベントです。
育成日記
シルバークイン
現在私は園芸店で購入したシルバークイーンを愛でています。
最初は鉢植えで管理していましたがある日気に入った容器を発見し購入したので、それに合わせ苔玉で管理しています。
シルバークイーンは丈夫ですので入門にピッタリの種類です。冬場の保温も特にしていませんが枯れることなく株が増えてます。
水も持ち上げてみて乾いていたら水に漬けるのと、数日に一度霧吹きで葉水を与える程度です。
苔玉にシノブゴケを使ったのですが、特性上乾燥すると茶色くなってしまうのでチョイスに失敗したと思います。
冬場には写真のように茶色く変色してしまいます。夏場には緑色に戻りますが。。。
苔玉は丈夫で比較的緑を保つハイゴケをおすすめします。